まるでオリバー・ツイストのような話 (兵庫県姫路こども園)
神戸新聞NEXT|社会|給食のおかずスプーン1杯 姫路の子ども園
これを聞いたとき、「本当の話なのか?」と思った。
園児40人余りで発注された給食を約70人で分け、おかずがスプーン1杯だけの子も…。
特別監査があった日、同園が外部発注した給食は42人分。おかずを取り分けたが、0、1歳児にはスプーン1杯分しか行き渡らなかったという。
給食の不足は常態化し、土曜日に限っては10食のみに固定し、これを園児40人前後に分配。おやつは午後1回だけで、4、5歳児は「ビスケット3枚」もしくは「かっぱえびせん6本」に制限した。
まるでイギリスの文豪、チャールズ・ディケンズの「オリバー・ツイスト 」に出てくるような話である。主人公オリバーは孤児院(救貧院)で暮らしているが、支配人は費用を節約するため粥を少ししか与えなかった。
ある日、オリバーは「もう少しください」と言ったところ、ひどい目にあわされる・・・ミュージカルで有名なシーンである。
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室内温度が14度前後
片付けの省力化を図るため、主食・主菜・汁などを一つの器に入れて0歳児に食べさせたり、その日のメニューにアレルギーがある子に前日までの余った給食を使い回していた
このニュースは今の日本を象徴している。コストを削ることしか考えない経営者、労働基準法違反、人権の軽視、虚偽報告、力のある者の自己正当化がまかり通る社会。
ディケンズの小説にはケチで狡猾な人間がたくさん出てくるが、今の日本は19世紀のイギリスのようになっているのだろうか?